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「Changes」(Blue Piano Man)
壁紙「月兎」(十五夜)

【2007.10.08】    

   独立して「流れのSE」となった・・・
   工業地帯を転々としている。
   なんだか旅芝居の一座みたいだ。

   僕は今、毎日プラントに通っている。
   人ごみの中、まるで巣へと向かう、そうまるで蟻のように・・・

   一昔前のように機械と暮らしている。
   なんか心地良い・・・
   僕のように、機械と喋れる技術屋はめっきり少なくなった。
   なんだか、「過去の遺物」も捨てたもんじゃない。


   Day-Dreamからすっかり眼が醒めた・・・
   元々勘違いから始まったことらしい!

   通信投稿作家のどなたかが、落ちこぼれは二度と這いあがれないとか
   道を外れた奴は二度と戻れないとか書かれていたような気がする。
   世の中、そんなもんなんだろな・・・きっと・・・

   下手な夢なんぞ見ない方がいいに決まってる。


   僕に文力なんぞない!
   題材が面白おかしかっただけなんだ。
   だから、元の道に戻ることにした。
   無駄な努力を重ねられる程の情熱家ではない。

   とあるシステムの乗っ取りに成功した僕は成功報酬を手にして
   南へと・・・南へと・・・

   Pocketにセラミックのナイフを仕舞い込み
   銃を手にとって、僕は南へと・・・

         



   今、水島なんてとこに流れ着いている。

   鷲羽山から瀬戸大橋を見つめて
   坂出やら高松やらの街並みがくっきり浮かんで・・・
   内海は本当に綺麗だ!

   国分寺の五重塔を見ながら・・・
   本当に落ち着いてしまった。
   日本ってば、本当にいい国なんだなぁ!!!

   
   白い壁の蔵が続く倉敷の美観地区
   そのたたずまいの中にひっそりと大原美術館は存在している。
   僕は「モネの水連」を鑑賞してすっかり感動してしまった。
   そしてなによりも、本当にモネの水連がそこには存在していて・・・
   実際にモネ邸から株分けしてもらった花なんだ。
   そのモネの水連のまわりを色とりどりのメダカが泳ぎまわって・・・
   なんだか素敵だった。

   
   夢が破れるってなんだか哀しいねぇ・・・

   でも、あんなに抜け出したかった世界がとても居心地がいいんだ。
   やはり、50代のパスポートも手には入らなかったか・・・
   僕は今、残りの人生を考えている。
   100ボルトで動く家電なんかしっしっ!


   夢が破れるってなんだか哀しいねぇ・・・


   「あの空の果てまで・・・」

    あの空の果てまで・・・羽衣のように
    ふわりふわり、ふわりと舞い上がってみたい
    あの海の果てまで・・・星影のように
    ゆらりゆらり、ゆらりと漂ってみたい

    そんな風にしてみたら 忘れられるかも
    あんなに哀しかったなんて 
    夢見たいって言えるかも・・・

    酔いしれているのさ 心の痛みに・・・
    クルリクルリ、クルリと 見知らぬ街角
 
    浴びるほど飲む酒に ちっとも酔えやしない
    こんなに哀しかったならば ちっとも酔えやしない!


    そんな風にしてみたら 忘れられるかも
    あんなに哀しかったなんて 
    夢見たいって言えるかも・・・

                Jick IN 子供ばんど



   「アニィどこにいるのぉ?」
   妹分が電話ですっとんきょうな声を上げる。

   ”水島のコンビナート!”
   「なんでっ?」
   ”なんでって、メインフレームがあるから・・・”
   ”メインフレームさえあれば、どこにだって行くさ! 仕事だもの・・・”
   「金融はぁ、関東はぁ? あんなにこだわってたじゃない?」
   ”マーケットの拡大!”
   「うそつけっ!?」
   ”あははは、カフェレーサー欲しいからさ!”
   「そか、終わりにしたんだ・・・」
   ”おうっ!”


   アドリブで生きていけるほど器用じゃぁないさ・・・
   ただ、かたくなに自分のStepを信じ続けるだけ・・・

   (FROM 朱雀RS) 

 
  

  



























  































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