こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。
手首に罠、依頼品は赤い代物
リュック・ベッソン監督、ジェイソン・ステイサム主演のシリーズ第三作『トランスポーター3 アンリミテッド』(2008年)をAmaプラで視聴しました。
前回、「もう一本観た良作映画」ではないのですが、アニメが二作続くのもどうかと思いまして。(「通信」をくまなく読んでる読者にはバレバレですが:笑)
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トランスポーター3 アンリミテッド
(C)2008 EUROPACORP - TF1 FILMS PRODUCTION - RIVEPRODUCTIONS- APIPOULAI PROD |
一番の視聴動機は、Amaプラを開いたとたん『見放題が終了間近の映画』として、最上位にシリーズ「1」から「4」までズラリと並び、アワワ・・どれを観ようかと。
「4」はジェイソン・ステイサム主演ではない。
ジェイソン・ステイサムは好きな俳優ですが、考えてみれば彼が「主演」した作品は観たことがない。熟慮の末、彼のトランスポーター最終作「3」を観ることに。
さて、その内容は?

トランスポーター(プロの運び屋)、
限界を超える危機!(アンリミテッド)
最速、最強の運び屋に”愛車から20m離れられない罠”が仕掛けられた!
映画の冒頭、海を航行する大型貨物船が。船倉に忍び込んで「酒」をくすねようとする船員が2名。ところがキャビンを開けると強烈な毒物が漏れ出して即死。
異常に気付いた船長が、船員に防護服を与えて現場に急行。現場を密閉させると、2名の死体を海洋に投棄して、何も無かったように隠ぺいを図る。
いったい、何が起きているのか?
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トランスポーター3 アンリミテッド
(C)2008 EUROPACORP - TF1 FILMS PRODUCTION - RIVEPRODUCTIONS- APIPOULAI PROD
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この後のあらすじと概要は以下の通り。
◆『トランスポーター3 アンリミテッド』の概要(allcinemaオンラインによる)
製作・脚本リュック・ベッソン、ジェイソン・ステイサム主演で放つサスペンス・アクションのシリーズ第3弾。
新たな依頼主によって、愛車から20メートル離れると爆発する仕掛けのブレスレットをはめられてしまったプロの運び屋フランクが、死と隣り合わせの危機的状況に追い込まれながら究極のミッションに挑んでいく。共演は人気TVシリーズ「プリズン・ブレイク」で遅咲きのブレイクを果たしたロバート・ネッパー。監督は「レッド・サイレン」「EXIT イグジット」のオリヴィエ・メガトン。
知人が爆殺!
ある日、フランクのもとに以前彼が断った仕事を請け負った知人のマルコムが車ごと突っ込んでくる。そして瀕死の彼が救急車で運び出された直後、その救急車は突然爆発してしまうのだった。その原因は、マルコムと彼の車に同乗していた赤毛の女の腕に装着され、車から離れると爆発するという特殊なブレスレット。しかし、彼女を助けようとしたフランクは、背後から何者かに殴られ気絶してしまう。
腕輪を嵌められたフランク
やがて目覚めると、フランクの腕にもそのブレスレットが装着されていた。そこへ依頼人ジョンソンが現われ、これは配達ではなくミッションだ、として再度仕事を依頼される。依頼品は“赤い代物”。また、ブレスレットは最終的に車から20メートル離れると爆発する仕掛けであることも明かされた。そんな徹底した拘束監視状態の中、赤毛の女ヴァレンティーナを助手席に乗せ、指定の目的地へ出発するフランクだが…。 |
実は「3」をチョイスした訳は、ジェイソン・ステイサムのシリーズ最終作というばかりでなく、三作の「興行収入」を調べた結果。
第一作の『トランスポーター』 (2002年)の最終世界興収は4392万ドル(製作費:2100万ドル)、『トランスポーター2』 (2005年)は同じく8516万ドル(製作費:3200万ドル)、そして『3 アンリミテッド』 (2008年)が1億897万ドル(製作費:4000万ドルと、圧倒的に稼いだのがこの第三作目だったのです。
壮絶な実写カースタント
ジェイソン・ステイサムと言えば「最強伝説」が語られるほど、圧倒的な肉弾アクション、CGを使わないデンジャラスなカーアクションがウリ。
ところが、この『3』では悪漢に騙されて「車から20メートル離れると爆発する腕輪」が装着されていること、そして「謎の相棒」ヴァレンティーナも同様に守り切らなければならないという「制約」がサスペンスを高めます。
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トランスポーター3 アンリミテッド
(C)2008 EUROPACORP - TF1 FILMS PRODUCTION - RIVEPRODUCTIONS- APIPOULAI PROD
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それにしてもこの相棒、謎の女ヴァレンティーナ(ナタリア・ルダコーワ)に関してはネットにディスりコメントが殺到。
正体は、誘拐されたウクライナの環境大臣の娘なのですが、逃走中にクスリでラリったり隠れて酒を飲んだり、とても下品な振る舞いが多い。
勝手にクスリでラリってる・・
これでもう少し美しければ感情移入もできたかも知れないが、ただの不良ネエチャンにしか見えない、化粧もパンダみたいだし・・という声が多いけれど、その通り。
鍵が欲しかったら裸になって~♪
もう一つの難点は、冒頭の「毒物隠蔽シーン」の関係性が分かりにくい。
映画の本筋は、ウクライナに「国土の半分が汚染される」レベルの産業廃棄物を持ち込んで処理する工場の認可を取ろうとする悪徳企業が、ならず者を雇って環境大臣の娘を誘拐し、その身柄と引き換えに「協定書」のサインを強要するという話。
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娘を誘拐された環境大臣
(C)2008 EUROPACORP - TF1 FILMS PRODUCTION - RIVEPRODUCTIONS- APIPOULAI PROD
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運び屋のフランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)は、その赤毛の娘を、拉致されたマルセイユからウクライナの港町オデッサまで送り届ける役目だった訳です。
この関係性が分かるのは映画の中盤が過ぎてからなので、環境大臣から密かに派遣された軍事チームから襲撃を受ける理由が本人も分かっていない。
もうちょっと、順序立てて説明してくれれば良かったかな。
自転車で空中ダイブ!
ほか、細かいツッコミどころは多々ありますが、全体がテンポの速いジェットコースター・アクションなので、気にしなければ最後までサクサク見れます。
特に、悪徳企業に雇われたならず者チームのボス、元デルタ部隊のジョンソンを演じたロバート・ネッパーは、冷血無比の迫力演技で画面を締めています。
悪党のボス、ジョンソン
それから、話がマルセイユからドイツ、ウクライナへと移動するので、不幸明媚な景色も楽しめる。
特に、最初のマルセイユのノートルダム・ドゥ・ラ・ガルド寺院の黄金のマリア像を俯瞰した街の空撮は息をのむ美しさ。
最後のオデッサは「黒海の真珠」と呼ばれた美しい港町でしたが、今は戦火に見舞われどうなっているのでしょう・・そんなことを思いました。
ラストは、ヴァレンティーナを奪って列車で逃走するならず者たちに対し、車から離れられないフランク(ジェイソン・ステイサム)は、橋の上から車ごと疾走する列車上にダイブ。(おいおい・・)
列車上に着地!
さらに車両を切り離し、空中を飛んで車ごと前の車両内へダイブするというトンデモないシーンを経てメデタシめでたし。
まさかコレも、CGじゃなくスタントでやったの? え、どうなの?ホント?
/// end of the “cinemaアラカルト504「トランスポーター3 アンリミテッド」”///

(追伸)
岸波
『レオン』、『96時間』など、サスペンスの名作を数多く残したリュック・ベッソン監督ですが、噂によると「女優の趣味が変わっている」という声も。
今回の、あまり可愛くないヒロイン、ヴァレンティーナ役に「自分で口説いて」ロシア女優ナタリア・ルダコーワを登用したそうです。
リュック・ベッソン監督
役柄のキャラが酷すぎたのかなぁ・・そしてメイクも。でも、脚本を書いたのもリュック・ベッソン自身だからホントにタイプなのか・・?
ネットで酷評されすぎて、少し可哀そうにも思いました。 (演技は確かに下手)
では、次回の“cinemaアラカルト2”で・・・See you again !
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トランスポーター3 アンリミテッド
(C)2008 EUROPACORP - TF1 FILMS PRODUCTION - RIVEPRODUCTIONS- APIPOULAI PROD
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